学校日記

4月28日「伝え方の大切さ」

公開日
2020/04/28
更新日
2020/04/28

6年生

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言による外出宣言ですが、みなさんなら下のア、イのどちらの言葉の方に外出をひかえようという気持ちを強く持ちますか?そしてそれはどうしてでしょう、ノートに書いてみましょう。

ア)「感染リスクがあるから外出をひかえて。」
イ)「軽率なふるまいが大切な人の命をおびやかしかねません。」

アかイかを選ぶことは簡単かと思いますが、なぜと問われるとなかなか鉛筆がすすまないのではないでしょうか。

 テレビも新聞も「新型コロナウイルス」ばかり。いったい一日に何回耳にしたり目にしたりしているのかと思いますね。「一斉休校」「スーパーの行列」、人それぞれ、これらに対して思うことは違っていてよいと思います。なぜなら置かれた状況が一人ひとり違うから。だからこそ、自分はなぜそう思うかをノートに書くことをおすすめします。
 
 家庭生活でも、外に出られずストレスがたまり、家族に文句を言ってしまう人もいるかもしれません。でも、文句は理由とセットにしなければただのグチです。大人は聞いてはくれません。「なぜそれに腹が立つのか。」を考えたら、案外お互いちょっとしたことで円満に解決できるかもしれません。

 学校生活でも同じです。なぜそれにイライラするのかを考えようとする気持ちをわずかでももつ事ができれば、無駄なストレスをためなくてすむし、周りもハッピーですよね。

 ちなみに、先ほどのアとイの文のアの方は、行動経済学という学問における「ナッジ理論」と呼ばれるもので、ある行動を人々に選択するように求める際に、アのように強制するのではなく、かといって、自主性に任せ切るのでもなく、イのようにさりげなく働きかけることで気づいてもらい、自分の意思で行動する様に導く手法だそうです。
 イのほうが、外出をやめたくなる理由が明確で、自分も正しい行動をとらなければという気持ちにさせますよね。

 伝え方ひとつで国の未来が変わる。これから大きく変わる世の中の真っただ中で、誰の言葉が心を打つのか、しっかりと聞き取っていきたいです。

  • 朝日新聞4月23日朝刊

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