全体授業研究会を開催しました~5年生理科「大災害の時でも使える電磁石のお助けアイテムを発明しよう」
- 公開日
- 2025/09/23
- 更新日
- 2025/09/23
学校日記
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今回の本校の授業研究会は全校での全体授業研究会として、安城市教育委員会より理科指導員として市内全体の理科教育の推進をしている先生をお招きして、本校の子どもたちに力をつける方法やその方向性について、全教員とともに外部の先生からもご意見をいただきながら学ぶ機会としました。
今回の授業は5年生の理科単元「電流が生み出す力」です。
ピンとこない保護者の皆さんがいらっしゃるとしたら、「電磁石」と言えば「ああ!あれね!」とわかっていただけるのかもしれません。
ここでの学習の目標としては、電流がつくる磁力(電磁石の性質)について理解し、電磁石の強さが電流の大きさやコイルの巻数によって変化することを理解することや、そのために実験の目的に応じて器具や機器を選び、条件を制御しながら実験を行い、結果を適切に記録する技能を身につけることが目指すべきことです。さらには、電磁石の強さに関係する条件について予想や仮説を立て、それに基づいて実験方法を発想・表現する力を育てたり、実験結果をもとに、科学的な条件(再現性・実証性・客観性)を検討し、仮説の真偽を検証する力を養うこともめざしています。ただ電磁石の仕組みを知るだけではなく、それを自分の経験や学びで体得するべく、予想・実験・結果のスパイラルを大事にしていくことがねらいになるかと思います。終始それらは、自ら問題を見つけ、粘り強く取り組み、他者と協力しながら問題解決を図る態度を育てたり、学んだことを生活や他の学習に活かそうとする姿勢を育てることを大切にしています。
授業者の先生はそんなことを大事にしつつ、実験で試行錯誤するなかで、仲間とともに「失敗から学ぶ」「失敗をヒントに次の実験について修正していく」といった感じで、みんなで取り組もうと考えました。
なのでただ電磁石を学ぶだけでなく、例えば単元にもある「大地震で電磁石の力によってものを持ち上げる」さらには「鉄くずだけ(必要なものだけ)もちあげる」ことができるようになるために、どれくらいの力で持ち上がるのかを考えるのをみんなで取り組もうと考えました。
理科の先生が教科担任制で入っていて何よりよいことは、その実験器具の整然と並べられた感覚やその大切さを学ぶことにあります。
そして、その専門性を生かし、少し背伸びをしたような問題もこうして提供することで、既存のテストなどでは答えることのできない課題に取り組めることだと思います。
子どもたちは、手元に少し重いボルトとナットを渡され、「これを一定時間もち上げられるようになるにはどんな力がいるのだろうか」と考えました。
強力すぎてもいけません。
まずはみんなで作戦を練り、必要なものを書いていき、みんなで取りに行きます。
そして実験の準備をして、いざ実験開始。撮影する人もいます。
しかし、なかなかうまくはいきません。
ここからみんなの意見が様々に出されます。
「もう少し巻いてあったっていいんじゃない?」
「乾電池増やす?」
「じゃあ電池のケースもいるよ」
そんな感じで話をしながら実験の準備を再び行い、実験。
これを何度も何度も繰り返していきます。
実験の最後の方には多くのグループで成功を出し、これらをタブレットを使ってその成果としてまとめていきます。
なかなか高度な取り組みで、一筋縄ではいかないところがあり、そんな難しさを「楽しんでいる」子どもたちもたくさんいたことが印象的でした。