学校日記

教育実習生の授業から見る本校のめざす授業風景

公開日
2025/06/09
更新日
2025/06/09

学校日記

前期教育実習は先週金曜日に全日程を終了しました。
疾風のように現れた実習生は、疾風のように去っていきました。
今週からはおそらく普通に大学生として授業を受けていることでしょう。
学ぶべきものが多かったとすれば、私たちとしても嬉しい限りです。
同じ時期に就活やインターンでの活動を頑張っている同世代の皆さんは、大変でもありますが、わたしたちから見た時は輝いて見えています。
こどもたちと過ごした貴重な日々を糧に、これからも頑張ってほしいと思います。


さて、そんな実習生が取り組んだ授業の片鱗にも、本校の学習のスタイルが随所にあらわれています。
道徳の授業からその一端を覗いてみましょう。
この授業で教師は教材を範読しています。
この時、学級全体で聞いています。
「黄金の魚」から、その場面ごとに出てくる登場人物(ここではおばあさん)がどんなことを思っていたか考えます。
そこでは個で考えを書き込み、思いを共有していきます。
先生は机間指導をしながら、一人一人の様子を見ていきます。
この日は教育実習生だけでなく、担任の先生も空いていますので、よりきめ細やかに子どもたちは他の人と関わります。
さらに話が進んでいき、どうすれば登場人物が自身の行いに後悔をしなかったのだろうかということについては、その答えは一つではないと考えるため、個で考えをもったうえで、本校が取り組んでいる「チーム」で意見交流します。
チームで互いの意見を聞いて自分の考えをしっかりと伝える力をつけ、あわせて再度自分の考えを持つ時間を設けます。
なかには、先生に話を聞いてもらったりして考えを深めていく人もいます。
そのうえで、自分自身の行動などにも置き換えて考え、再び個に戻って自分自身の思いを新たにしていきます。


道徳は漢方薬のような役割であり、してはいけないことややってはいけないことを即座に止める強い制御となるものだとは思いません。
しかし、相手の心に火をつける漢方薬のような役割をもっていて、こうした自身の最適解を明らかにしていくことは、とても大切なことだと思います。
こんなスタイルを過日の授業参観等で保護者の皆様が垣間見てくださっているならば、私たちもとても嬉しく思います。