その道をめざすということ~「トップアスリートに学ぶ『夢の授業』」「ものづくり魂浸透授業」から~
- 公開日
- 2024/12/13
- 更新日
- 2024/12/13
学校日記
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昨年度の現中学1年・小学6年に向けたシーホース三河長野選手を招いての「夢の授業」の展開では、その後に多くの夢をえがき、今もこつこつと何かに打ち込み、取り組んでくれている子どもたちの姿があることをお聞きしました。終業式の言葉で代表の児童がお話をしたことは、長野選手が毎日シュート練習をし続けているということに感銘を受けたという話。積み重ねたことは力になるということを単純明快にお話していただいたことが、子どもたちにしっかり刺さる素敵な授業でした。
こうしたことから今年度より、本校では5年生を対象にした「トップアスリートに学ぶ『夢の授業』」と題したキャリア教育を毎年展開しようということになりました。
オファーをしていくうちに、趣旨に賛同してくださった皆様がお話を具体化してくださり、ただでさえスケジュール管理等の難しいトップの選手ですので実現できるか不安となったのですが、結果としてすべてのアスリートの皆様や企業・関係機関の皆様の全面支援をいただき、こんなにも多くの皆様にご訪問いただくこととなりました。
深く感謝申し上げます。
あわせて社会科「私たちの生活と工業生産」の分野での「ものづくり」について実地の体験も含めて取り上げた「モノづくり魂浸透事業」も実現されました。
こちらも「技能五輪」のプラスチック金型種目出場選手によるデモンストレーションがあり、トップアスリート同様のトップエンジニアの凄さを体感しました。
4年生3種目、5年生3種目という大変贅沢なキャリア教育の時間を、この1か月に集中してとっていただくことができました。
本当にありがとうございます。
全てにおいて感心したのは、皆さん種目は違っても言うことは同じ。
とにかく積み重ねてきたこと、ひとつひとつをしっかりと取り組んできたことだと思います。
デンソーブライトペガサスの坪野選手と中溝選手が「まさかここまでソフトボールをやると思っていなかった」と、今振り返って思うことをお話しされました。
日々打ち込んで、とことんこだわっていたら、ソフトボールが世界の技になっていったということを、感慨深げにお話されていたのは印象的です。
シーホース三河の平選手も、「家に帰ったら3秒でランドセルを置いて、すぐに学校に戻ってシュート」、でも「勉強もちゃんとがんばった」とお話していました。
小学校ではクラブチームにも所属しておらず、日々打ち込んだものがクラブチームにも通用する技になっていったことは、すごいと思いましたし、そこがゴールではなく、そこをスタートとして、その年齢でやるべきことをひたすら打ち込んでいた高校時代の練習の様子など、笑顔からは感じられない積み重ねた努力に子どもたちも学ぶものが多くありました。
アイシン相撲部の藤澤選手の相撲に目覚めた瞬間、そして、相撲のために遠くの中学に通い、相撲を通して恩師と世界選手権出場や世界一をめざそうとする具体的な目標の立て方、そして、それらに向けた日々の練習の積み重ねは、実際に子どもたちと稽古を行って、体作りや体力の凄さを感じてくれたと思います。
トヨタ車体ブレイヴキングス刈谷の皆さんに見せていただいたのは実際のプロの高い位置からのシュートなど、世界レベルはどれくらいなのかということ。
そのために、そういう努力をしているかなどの話を通して、すっかりハンドボールの魅力に触れている児童もたくさんいました。
ジェイテクトの金属を磨き上げる技はただ黙々とやすりで削り上げる工程で鏡面仕上げが出来上がることに驚き、その積み重ねの練習がいかに大切なのかを学びました。普段の笑顔と真剣な作業のまなざしとの違いも、子どもたちがしっかりと観察し、感じていたことだと思います。
総じて思ったことは、「極めることに王道なし」なんだなということです。
天性の能力を持っていても、やはりそこに甘えずに、毎日毎日積み重ねてコツコツと努力していくことが大切だと思いました。
だから、ふだんの自分がすべきことも、この方々はとにかくしっかりやっていることもわかりました。
まさに、「千里の道も一歩から」です。
皆様のお話が、子どもたちの明日の力になってくれたのではないか、と期待しております。
ご協力、ありがとうございました。