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学校教育目標「可能性への挑戦〜自分の未来をデザインできる学校〜」                                                                令和6年度PTAスローガン「アピールしよう 一生に一度の西中world」
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怖がりつつ日常を取り戻す〜令和元年度末校長あいさつ〜

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突然の長いお休みが始まったのは、3月2日からのことでした。
この1か月間、本来聞こえるはずの皆さんの元気な声が学校に響くことはありませんでした。
3月3日の卒業式以降、校舎内はひっそりとしています。
「静寂」とはまさにこういう状況を指すのだと改めて認識させられる、なんとも寂しく空しい時間がいたずらに過ぎていきました。
在校生には、3月第2週と第4週の2回、本校では期間を決めて自由登校日を設け、学習用具を受け取りに来る機会と、修了証・通知表を渡す機会をつくりました。
学級全員が一堂に集まる形はとらず、感染予防のために様々な配慮をしての登校でした。
束の間ではありましたが、学校には再び皆さんの笑顔があふれ、元気な声が響き渡っていました。
担任から一人一人に声をかけて修了証を手渡し、この1年間を振り返るとともに、現在の体調を気遣い、来年度も元気に楽しく学校生活を送りたいとの思いを伝えました。
昇降口にも多くの先生が皆さんを待ち、声をかける姿がありました。

皆さんがあたりまえのように学校にいる姿。
私達は今まで気付いていませんでした。
あたりまえだった日常がこれまで送れていたことのなんと幸せなことでしょう。
改めて、平和に過ごせてきた日常に、感謝の思いがこみ上げてきました。
新年度はこのあたりまえを大切にし、またこの学校で、この仲間で、にぎやかに過ごすことの幸せをみんなに感じてほしい、そう強く思いました。

昨日、愛知県教職員定期人事異動も発表されました。生徒の皆さんも次に学校に来るのは令和2年度となります。まさに本日が、安城西中学校の令和元年度の最終日となります。
共に過ごせたこの1年間を大切にし、新しい仲間と共に、新たな年度を迎えたいと思います。

「怖がりつつ日常を取り戻す」
3月13日放送のNEWS23(TBS-CBC)で、国際医療福祉大学医学部の和田耕治教授は、2週間を山場とし、感染抑止のための休校措置を含めた様々な策がとられた後、これからの社会はどう在るべきかを、こんな言葉で示していました。
感染症に対しての恐れを忘れず、万全の態勢をとりながら、最大限予防への配慮をしていくこと。そして、この上に立ち、できうることから少しずつ日常を取り戻していく、これこそが社会生活を回復させるうえで大切であると具体例を挙げて述べていました。
あの言葉を聞いてから2週間がたちます。
状況は日々刻々と変化しており、世界各国を見ても、今後どのような状況になるのか不透明です。メディアを通じて発せられるクラスター、パンデミック、オーバーシュート、ロックダウンなどの聞きなれない言葉や、評論家・コメンテーターによる様々な意見は、私達を言いようのない不安に巻き込み、先行きを不透明にさせています。オリンピックも来年7月への延期が決まりました。昨日の志村けんさんご逝去のニュース速報には絶句し、言いようのない、いたたまれない気持ちにもなりました。私たちはこのまま前には進めないのではないか、そんな心配も頭をよぎります。
しかしその一方で、私たちの見えないところで、多くの皆さんが社会生活の維持のために日々努力していることにも気づかされます。最前線で対応する医療従事者の方や、このウイルスを克服しようと研究を進めている方など、問題解決に真正面から取り組んでいる方もいらっしゃいます。企業や商店で経済活動が停滞し、テレワークなどの勤務形態の変更を強いられながらも、人々の生活向上のために何とかしたいと現状打破に奔走されている方もいらっしゃいます。ご家庭で、またはお仕事として乳幼児や高齢者などの世話をされ、こうした皆さんの命を守るために細心の注意を払っている方もいらっしゃいます。
多くの皆さんがこの長いトンネルを抜け出すため、日々を大切にして努力し、懸命に業務に取り組んでいらっしゃいます。誰もが「怖がりながら、日常を取り戻す」ための努力をしている、そう感じずにはいられません。私たちはそのことにも意識を働かせ、敬意を示していくことが大切だと思います。学校においても同様であり、できうることで少しずつ対応をしていくことが重要だと改めて感じます。
後ろにパスをしながらも前に前に進み、やがてトライを決めるラグビーのように、私たちは、少しずつでも確実に安全・安心を取り戻しながら、やはり前に進まなければいけません。目に見えないものに恐れるだけではなく、怖がりながらもできうる万全の態勢をとり、少しずつ安全・安心を取り戻すとともに、確実に課題や問題をクリアし、次へと一歩ずつ進むことが大事なのだと気づかされます。
これは、人生でも同じです。これから先は、様々な分野の急激な発展も見込まれ、予測不可能な社会が到来するともいわれています。答えのない社会でよりよい解を見つけ進む、この力こそ、これからの時代で求められているものかもしれません。

令和2年度はこの学校にあたりまえのように明るい声が響き渡るよう、私達も学校の回復に向けて、一歩ずつ努力をしていく所存です。少しずつではありますが、勉強で、部活動で、町のあちらこちらで、みんなの元気な姿が見られ、笑顔であいさつをする姿が戻ってくることを期待します。
皆さんもその日に向けて、感染予防には万全の注意を払いつつ、今できることは何かを考え、少しずつ取り組んでいってほしいと思います。

令和2年度が安城西中学校のすべての皆さんにとって、明るい未来が描ける日々となるよう、ともに歩んでいきましょう。

最後になりましたが、これまで本校の教育活動に温かいご支援・ご協力をいただきました保護者、日頃から本校生徒に様々な形でかかわり、支えてくださいました地域の皆様に、この1年間のお礼を申し上げます。また、卒業された皆さん、今年度末で移動・退職となられた教職員の皆様におかれましては、新たな場所でのますますの発展をお祈りします。
令和2年度も、安城西中学校は少しずつ、前を向いて進んでいきたいと思います。
引き続きご支援ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。


追伸
今年度の本校を象徴する写真として何がふさわしいか、いろいろと考えました。まずは今年度様々な場で学校を盛り上げてくれた各色団団長の雄姿です。そして、今年度末で退職をされるお二人の先生を囲んでの記念写真(全員揃うことができなくてごめんなさい)を、最後の写真として掲載しておきます。それぞれの地でさらにお互い頑張りましょう!

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