令和5年度 65年目の安城西中学校に向けて〜各教科指導の充実をめざす〜
- 公開日
- 2023/03/17
- 更新日
- 2023/03/17
日々のできごと
本日3月16日付中日新聞朝刊に、過日本校英語科が取材を受けた授業の様子が掲載されました。
インターネットの記事としては出ておりませんでしたので、どこかで紙媒体を目にする機会があれば、ぜひ手に取ってご覧ください。
本校は英語科の授業について、全校でこの取り組みをしています。
令和2年度より実施されている新たな学習指導要領に基づき、本校では令和時代に入った4年前から取り組みとして進めました。
本格実施された令和2年度には、名古屋外国語大学で教鞭を執る元文部科学省視学官の太田光春教授に指導・助言をいただき、コロナ禍直前には他県への先進地視察等を行くなどして刺激をいただき、たくさんのことを学びました。
こうして始まった本校の英語の取り組みは、当時の英語部教員がそのシステムを構築し、現在の英語部教員が襷を繋ぐ形で確立させてきました。
連携も大切にしています。
小学校においては、この取り組みの立ち上げの際より学区5小学校との研究交流を進めました。特に、安城西部小学校とは実際の小中接続・連携の在り方について共同研究を行い、昨年度は愛知県英語教育研究大会の会場校として両校が会場となり、授業を公開しました。
高等学校においては、スーパーイングリッシュハブスクールとして積極的な取り組みをし、オーストラリアとの姉妹校交流なども推進している安城東高等学校と積極的にかかわり、中高の英語教育の連携の在り方を模索してきました。
今年度、本校と安城西部小学校・安城東高等学校は、文部科学省事業として、愛知県教育委員会英語教育改善プラン研究協力校となり、その取り組みを披露するとともに、県内の英語教育関係者への指導資料作成に協力をしました。
学習指導要領には、「授業は英語で行うことを基本とする」という記述がありますが、これには前段があり、授業を英語で行うことは、「生徒が英語に触れる機会を充実させる」「授業を実際のコミュニケーションの場とする」ことが目的とされています。従って、ただ授業全体が英語で行われればよいというものではなく、「生徒の発話量を増やすこと」「英語が苦手な生徒へのフォローを充実させること」が大きなカギとなります。生徒の理解度をキャッチして話すスピードを緩めたり、二度、三度の繰り返しの対応をすること、デジタル教科書などを活用して、音声モデルとなる教師だけでなく多くの英語を聞き、仲間の助言をもらいながら適切な言葉や文法を習得したり、教師が繰り返し目標文法をつかったりして気づきを促すなど、様々な手立てを講じて進めています。意図なく英語を活用しているのではなく、その中にしっかりと文法指導や語彙指導を取り入れていることを、また授業参観等で来ていただいた機会にご覧いただければと思います。
このように英語科は、具体的に話し、伝えあうことを大切にしていることや、言いたい表現の方法を増やしたり、相手の話をよく聞いたりする活動を通して、目指す生徒像「コミュニケーションに対する積極性」「他者意識」「自律性」を柱とした、9つのキーコンピテンシーを具体的な生徒像として据え、取り組みを進めてきました。
これまで生徒は、卒業生も含め、元シーホース三河の桜木ジェイアールさん訪問の際にも、物おじせずに英語で話す姿がありました。
また、東京2020オリンピックカナダナショナルソフトボールチームの皆さんとのリモートでの交流にも、本校に訪問等をする外国の方に積極的に話しかけ、「話す」場面を設けることで自信につながること、カナダチームには壮行試合を行った市の球場でスピーチをして大いに歓迎を受けるなど、英語を活用することで自信や積極性、時には感動ももたらす場面が多くありました。
今回、現在は本校ではこれが当たり前という英語の授業を、改めて外部の人からの視点での記事で読ませていただき、ここまでの足取りを実感しました。
課題もまだまだあり、小学校の学びをどう生かすか、苦手意識なく学ばせるにはどうしたらよいか、高校でこの力をどう発揮してくれるかなど、自信を持てる材料はたくさん用意していますので、その成果の検証も必要だと思います。
各教科指導においても、それぞれの先生が専門性を生かして、いま求められている学びの在り方を積極的に考え、進めているのが指導する側から見た本校の教科教育の指導の実際です。英語部のこうした活動が紹介されるのも、私達の喜びであり、私達の刺激となります。そして何より、生徒の自身になってもらえればと考えています。
令和5年度も、本校は教科指導がさらに充実するように進めていきたいと思います。